「山形在来作物研究会」 HP

山形在来作物研究会は山形県各地に古くから伝えられてきた在来の作物とその文化を調査・保存・活用し、これからの豊かな暮らしづくりの支えになりたいと活動。

江頭先生は福岡県出身。
16年前に京都から山形大学農学部に赴任し、山形の在来の野菜や山菜の味に感動したそうだ。

古くから大切にしてきた野生の動植物や在来の野菜作物が豊かに残っていること、そして何よりも生産者に寄り添う大切さを語ってくださった。

 

 「どうしてこのあたりにカブが非常に多いか、おわかりになりますか?」と江頭先生が静かに語り始めた。カブは、お盆を過ぎてから、種をまき収穫まで非常に短い期間で育つ。つまり食がまだ豊かでなかった時代、雪が積もる前に収穫でき、また保存食としても非常に適しているのがカブだった。この地域で生活している人々の生き抜く上で何よりも暮らしを支える重要な資源となった。また山を一つ越えると形状も変わるという不思議なカブ。カブと焼き畑ロードとその歴史と今のことを、非常にわかりやすく丁寧にお話くださった。

50年、70年の杉の木を切り倒さないと焼け畑が出来ない。
つまりは、木が売れないと、この焼き畑のカブが作れないということなのである。

この循環型とも呼べる農業スタイルを影で非常に多くの方々が支えるという形になって見事に復活しつつある山の斜面を眺めながら、スローフード山形の皆さんにすっかり魅了されていた私達だった。

 

 
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