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杉並区内には現在、約150の農家があります。東京都23区内に限っていえば、練馬区、世田谷区、江戸川区に次いで第四位の農地面積になるとのこと。しかし、農家の数も農地も年々減る傾向にあります。様々な原因があるようですが、一つには、都市部と地方では農地相続の規定が違い、都市部では相続した人間が30年間営農に従事しなければならないとのこと、それが高いハードルになっていることは否めないようです。スローフードすぎなみTOKYOコンビビウムともお付合いのある「すぎなみ都市農業研究会」さんは、そうした状況になんとか歯止めをかけ、都市部での農業をいかに守っていくかにつき、調査・活動をされてきました。彼らの活動に教えられながら、私たちも杉並区内の農家に目を向けなければ、とずっと考えながらも果たせずに、ここまで来てしまいました。今回、ようやくそのきっかけをつくる集まりが持てることとなりました。
『ニッポン東京スローフード宣言！』にも紹介されている「馬橋リトルファーム」さんは、杉並区でおそらく最も有名な農家です。
毎年４月の初旬の土曜日に、満開の菜の花畑に囲まれたなか、お茶会を開きつつ、餅つきをしてつきたての餅をふるまったり、あちこちに設置されたシートで自由に時間を過ごしてもらえるように農地を地域に解放し、地域に開かれた農家として、人々から愛されてきているのです。