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　まずは、乾杯に特別な飲み物を用意してくださった。
楓のエッセンス。
楓が1年に一度冬支度に入る前に秋まで溜め込んでいた水分を一斉に枝からわずかながら吹き出す。そのわずかな水分を少しづつ一枝、一枝、丁寧に大切にかき集めた神酒のようなもの。
そのエッセンスには楓が本来持っている不思議な植物のエネルギーを閉じ込めたものが宿り何にでも効果があるという。

以前、代替医療の講座で習ったイギリスに古くから伝わるバッチフラワーレメディをふと思い出した。

植物の持つ不思議な魔法のお話をご紹介してくださった佐藤絋子さん。そのお味は春の花びらのような味がした。

すっかり皆でこの不思議な楓の魔法に酔い、初対面からこのスローフード一関の場の持つエネルギーのようなものにふんわりと包まれてしまった。
どこか宮沢賢治の童話に迷い込んだような温かいムードにも似てすっかり皆でいい気分。

スローフード一ノ関の皆様が実に素晴らしい人生のスペシャリストの集まりなのか、そのお人柄と話の楽しさにすっかり魅了されてしまった。先ほど足早に歩いた町並みや土手から見上げた夕焼け空を思い出しながら、今この場にいる一関の皆さんの心の豊かさに感じ入ってしまった。

実は会長の小林寛治さんは、もともと東京の杉並区のご出身。学生までは杉並で生活していたそうで、井の頭公園で鯉と一緒に泳いだり～畑がまだまだ残っていた風景等を楽しそうに思い出しながら語ってくださった。その後、転勤族で日本のあちらこちらで住み、最後本社のある一ノ関で定年を迎えたそうだ。だから、私達がすぎなみ支部だということでより親近感を覚えながら懐かしみながら、いろんな昔話をしてくださった。

事務局の白瀬さんをはじめ皆様から一関のまちづくりを市民運動としてのスローフード運動の思いを語っていただいた。
夕方立ち寄った「新鮮館」の話をすると～「あ～行かれたんですね」と嬉しそう。一階のみ活用しているらしく3階から上はまだ空きスペースになっていて、その活用方法について皆であれこれと皆で楽しく意見を語った。

話しが盛り上がっているところに「果報餅」というこの土地ならではの昔ながらのゲームをした。楓の小枝が餅の中に入っていてそれが当たると「果報者」。その小枝を財布に入れておくとお金がたまるそうで、ドキドキしながらゲームを進めていくと、なんと私が「果報者」に選ばれた。　かなり運がいい。
ご紹介したい話も山のようにありますが、とにかく見事な郷土料理をすっかりご馳走になり、温かいおもてなしに、感謝と感激で胸がいっぱいになった。本当にありがとうございました。

時々県外から医療の先生をお招きして健康についての講演を企画する。「いい話は街の皆さんと分かち合ったほうがいいでしょう。」という言葉がとても心に響いた。　　　　　　　次のページへ