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「地産地消」という言葉が最近では、すっかりポピュラーになりました。
「身土不二（しんどふじ）」という言葉も、だいぶ知られるようになってきました。
その土地で取れたものをいただくことで、そこの風土の気候や地理条件から来る暮らしを乗り切れる、という意味で、そこで生きることとその土地で取れる食べ物は切っても切れない関係にある、だからそこの土地のものをなるべく食べましょう、というような意味です。
そして、スローフード運動の目指すところも、そこに近い部分があります。

ところでコーヒー豆は、ご存じのように、ほぼ100％近く外国からの輸入です。
では、コーヒーは日本のスローフードのテーマから除外したほうがいいか？　というと、そうではありません。
コーヒーは私たち日本人の日常に、もはやなくてはならないものとなっているからです。
ここでは、コーヒーにまつわる豆知識をご紹介します。
私たちの愛するコーヒーをより豊かに飲んでいくために

現在、“コーヒー生産国”は約70ケ国以上あります。が、飲む目的で栽培されているコーヒーの“品種”と言えば、アラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種のわずか3種。アラビカ種ではモカやブルーマウンテン、そして、ロブスタ種ではジャワロブスタやベトナムロブスタなどが挙げられます。

◎ アラビカ種…世界のコーヒー生産量の２／３を占めます。
◎ ロブスタ種…日本ではブレンド用や缶コーヒー、インスタントなどに主につかわれる種類。
◎ リベリカ種…生産量も品質も低く、日本には来ていません。

・ヨーロッパでは、アフリカの生産国がかつての植民地だった歴史的関係からロブスタの使用率は高い。
　フランスやイタリアではロブスタ比率が減っていますが、ドイツやイギリスでは逆に増える傾向にあります。

日本は世界第3位の豆の輸入国です。
どの国から多く輸入しているかは、裏のページの表をご参照下さい。
ここ15年ほどでは、レギュラー、インスタント、缶の消費量はほぼ横ばい、リキッドが少しずつ増えています。

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アビシニアの高地（現・エチオピア）にコーヒーの木が存在していたとされ、ここがコーヒー発祥の地とされています。ちなみにエチオピアには、今も野生のコーヒーが自生しています。
●アラビア（イエメン）に移植……６～９世紀頃、紅海をはさんで向かいにあるアラビアにコーヒーが伝わったとされ、一般的に発祥の地はアビシニア（現・エチオピア）、初めて栽培されたのはアラビアとされています。
●インドへ種子が持ち出される……1600年、巡礼者のババ・ブーダンがコーヒーの国外持ち出しに成功する。これが初めての海外流出と言われています。
●1658年、オランダが植民地セイロンで栽培開始　　
●1699年、インドからインドネシアへ
●1706年、インドネシアからオランダへ　　　　　　
●1714年、オランダからフランスへ
●1722年、フランス領ギアナで栽培開始
●1723年、フランスからマルチニーク島へ
●1727年、ギアナからブラジルへ
●1728年、マルチニーク島からジャマイカへ
●18世紀後半、コロンビアで栽培開始
●1825年、ブラジルからハワイへ

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