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この晩は、国際通りの「百甕」へ。地ビールや泡盛を堪能し、もちろん、ソーメンチャンプルーや海ぶどうといった沖縄料理に舌鼓を打った。しかし、たった二日間では奥深い沖縄の食を味わいつくすことは出来なかった。田芋も食べずじまいだったし、タコライスも、ポークおにぎりも、油みそも……。

お土産にはチンビンミックス粉を買ったので、週末の朝食に焼いてみるつもりだが、沖縄のおやつは果たしてどんな味がするのか？
そういえば、沖縄のぜんざいには驚いた。お店のお姉さんに「普通のぜんざいとどう違うの？」と聞いたら、「いいえ、普通ですよ」と言う。確かに、沖縄の普通なのだろう。
私の聞き方が悪かったようだ。どうも、使う豆そのものが違うらしい。

最後に、沖縄でのスローフードリーダー会議に参加しての感想。
互いに忌憚のない意見を交わしつつ、ともに食事をしたり、一緒にお酒を飲んだり、といった「共食」という行為のなかで、「ひとつの運動をともに推進している」という「われわれ感情」が育まれている様子を目の当たりにすることのできた二日間だった。これは、他の運動にはない、スローフード運動に独特な力の源泉だと思う。
懇親会の会場でも、スローフード運動に皆が参加しているという前提のなかにあって、初めて会う人に対して、同じコミュニティの人々に感じるような、えもいわれぬ懐かしさを感じた。

次回の会場は、気仙沼とのこと。
次も参加することがかなうなら、どんな食に、とりわけどんな人に出会えるかと、今から心待ちでならない。
　
参考図書
赤嶺政信『沖縄の神と食の文化』2003,青春出版社
(text by 中村麻理)

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