スローフードすぎなみは、以下の活動を柱としています。
1.味覚教育
スローフードにおける食育は「味覚教育」として世界中の支部で推進されています。
学校での食育は一般的に栄養学などの学問的なことに偏りがちです。それに対して学校におけるスローフードの味覚教育は、感覚を中心にして新しいコミュニケーションの方法を作り、楽しさ(食卓での発見、和やかさや陽気さ)の新原則を引き入れます。
スローフードすぎなみは、地元杉並区の公立小学校での「親子で見つけよう! ほんとうの味」と題したイベントを4年にわたって行ってきました。PTAの親御さんや子供たちと学校との共同作業で培ってきた成果を、これからさらに広い範囲で応用できれば、と考えています。
2.杉並区と中央線文化
スローフード協会の創始者でもあるカルロ・ペトリーニ会長は、「すべてのコンヴィ ヴィウムは自分の地方コミュニティを構築し、強固なものにするよう心がけていただき たい」と最近の文章で述べています。
スローフード運動はいまや、食を通じて地域コミュニティづくりに関わり、グローバ ル経済下で進行しつつある文化と社会の均一化、ファースト化に対抗しようという運動 としての姿勢を明確に打ち出そうとしています。
スローフードすぎなみは、60年代から勃興した「カウンター・カルチャー」によって 形成された地域と人のつながりに拠りつつ、現代に可能なオルタナティブ・カルチャー の可能性を探っていきたいと思っています。
3.都市農業について
杉並区は東京都23区のなかでも第四位の農地面積と、約150の農家がいまだ健在の都市農業地域でもあります。
都市農業は、地方農業と違う税制面での扱いもあり、思いのほか健闘しています。また、住宅地に密接していることから、農薬散布等にも気を遣う結果、地方農家が栽培する作物より安全であるとも言える一面を持っています。
スローフードすぎなみは、都市農業の現状と可能性について、いろいろな形での情報を集め、発信していきたいと考えています。
4.国内支部との交流
国内に44ある支部のいくつかと、スローフードすぎなみは活発な交流を行いながら、 人とモノと情報の交換を行っています。
北海道から沖縄まである支部の仲間たちと知り合い、交流ができることは、スローフ ード運動の最も刺激的かつ面白い部分であると言えます。
人的な交流から新しいコラボレーションが生まれていくことをワクワクしながら考えています。
5.海外支部との交流
スローフードは世界に800、83,000人の会員が活動している世界的な市民運動です。
この世界的なネットワークこそが、スローフードの最大の力であり、財産です。 イタリア、アメリカ、ハワイ、香港、シンガポール、ネパール、ニュージーランド、 メキシコ等々海外の支部の人たちとの交流をすでにスローフードすぎなみは行い、つな がりを培ってきました。
今後もさらにつながりの輪を広げながら、世界の中の日本であることを確認し、日本 発の食の情報を世界に向けてダイナミックに行っていきたいと思います。
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